エピソードで覚えるキャリア理論家①パーソンズ

キャリアにかかわる理論家

理論家①としてパーソンズを紹介します。

職業指導運動

パーソンズさんと言えば「丸いクギは丸い穴へ」、ですね。

アンマッチがあった場合のギャップ(課題)は「選択しない」「不確かな選択」「賢明でない選択」「興味と適性のずれ」に分類できるとされます。相談者のカウンセリングに当たっては、以下の6つのプロセスを通じてギャップの種類を特定し、これに応じたアプローチが必要と提唱しました。

①分析:心理アセスメント等を使用して相談者の適正、興味、価値観など幅広い情報を把握する。
②総合:把握した情報を比較、検討、要約し、相談者の特性を明らかにしていく。
③診断:相談者の特性から特徴と問題点を抽出し、職業の因子と照らし合わせギャップ(課題)を探る。
④予後:ギャップ(課題)から予想される結果と適応できる可能性とを比較検討し、相談者に示唆する。
⑤措置:現在、将来に適応していくために何をすべきか、相談者と話し合う。
⑥追指導:新たな問題が生じたときに①~⑤のステップに立ち返る。

パーソンズの略歴


(1854~1908)若干15歳にして大学に入学、3年で卒業。卒業後の就職先を1873年恐慌で失業。それならばと弁護士資格を取得。法律に関する執筆などで生計を立て、その功績が認められロースクールの講師になる、といった具合に勉強の得意な方であります。
1908年に病没するのですが、その頃に執筆した著書が死後に出版、米国におけるキャリア開発の基礎となったと言われます。ブレットウイナーズ・インスティチュート招聘以後も労働者の直接のカウンセリング、著書だけでなく、ボストンYMCAでカウンセラー養成事業に着手しています。実行力も目を見張るものがあったようです。死してなお後進を突き動かす、歴史の父と言えるのではないでしょうか。

沢山の情報を覚えていこうとする際に、情報を限定して試験に出そうな情報だけに絞って覚えるのが試験勉強です。それで覚えられる人には本サイトは向きません。本サイトでは、キャリアコンサルタント試験で出る可能性のある理論家について、できる限りのエピソードを交えながら立体的に理論家について学ぶことによってエピソード記憶として定着しようという考えで理論家を紹介いたします。主要な理論家に絞って紹介しますので、エピソード薄めの方も頑張って紹介していきます。
キャリアコンサルタント資格を取得して思うのは、あまり理論家に立ち返ることはないものの、自身のコンサルティングスタイルはこれはという理論家の考えが色濃く反映される気がします。資格取得しておしまい、ではなく自分の力・能力にしていきたい方は、このように重層的に理論家への理解を深めても良いのではないでしょうか。

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